2015年10月2日金曜日

劇場 菅官房長官会見ウォッチが面白いかも

琉球新報を見ながら
2015年10月2日

ふたつの国際報道が気になる。
中国での邦人スパイ容疑で逮捕とロシアのシリアでの空爆だ。
共通点は、いずれも発表報道をそのまま伝えていること、詳細も分からないままの記事内容と見出しの決めつけによるイメージ操作感がプンプン。

中国の邦人スパイ容疑逮捕の第一報は日本、中国のどちらからなのだろう。
確認する間もなく報道が氾濫しワイドショーが煽りまくる。
1番印象的なのは、菅官房長官会見での感情的な発言だろう。
かなりの違和感満載の決めつけた内容は事の真偽を確認できない前提でしか考えられないほど一方的だ。
中国が正しいと言うつもりはない。反スパイ法という強権的な法律による逮捕は意図的とも取れる。
しかし、その問題と他国の法律に抵触した疑いでの逮捕に対して詳細も言えない日本政府しかも内閣官房長官が容疑事実を完全否定する姿はとても理性的とは言えない。

今回の邦人スパイ容疑での逮捕の事実は5月に日本政府は把握している。
中国政府からの通知が5月に日本政府へされている。この事実は隠せない。
ニュースでは5月から9月までの日中の政治スケジュールへの影響を考慮して両国とも自重したのでないかと解説する。
この解説が間違ってたとしても、中国の反スパイ法による逮捕となれば、事は大変だ。下手すれば命にも関わる問題を4ヶ月も放置し、明確な説明も出来ずに逮捕容疑事実はないと内閣官房長官が明言できるのは詳細を知ってないとできないはずだ。
若しくは日本政府が直接関与してたかのいずれかになる。
しかし、日中政府が4ヶ月も先送りできるほどの案件なら、菅官房長官が発言するように逮捕容疑そのものが重大な案件ではない可能性が前提の日中両国政府がすでに納得している案件として政治利用していると考えた方が合点が行く。
中国にとっては、アメリカをはじめ中国で活動している外国人への抑制効果で中国国内の様々な事件の収束への阻害要因として圧力を掛けておく必要がある。
日本の菅官房長官の過度な感情的な対応は
中国を利用した国内情勢へのアピールと中国の反スパイ法という間接的な反作用を使った日本国内へのスパイ、国防感情のプロパガンダで国内公安強化への布石とも捉えたくなるほど演出じみた会見に見えた。

悪法であれ、反民主的であれ法律の乱用であれ、国家主権に基づく容疑による逮捕に対しての反論ならば、逮捕容疑を否定できる内容の説明がなければならない。
4ヶ月もありながら、中国から一切の説明がないのか、あったのか。
日本政府の外交、交渉能力の問題、責任の方が大きいと考えるのが一般的ではないか。
今年初めのISISによる邦人人質殺害にも似た対応力のなさなのか。
政治的意図による命の軽さなのか。安倍政権の国民一人一人の命に対する考え方、軽さが見え隠れしている。

報道も邦人スパイ容疑逮捕より、それを利用した中国批判的な反スパイ法など中国の反人権的体制批判に趣を置く事の意味へ加担し嫌中国感情を煽る事に一生懸命で視聴率稼ぎに夢中で何を伝えたいか、かなり、怪しい政府とのタッグだ。

ロシアのシリア領内でのISIS拠点空爆への報道もかなり偏った報道だろう。
全てがアメリカに偏った発表報道を基に報じられている。
これも中々真実の確認が取りにくい報道だろう。
以前のアメリカ軍による空爆による民間人への誤爆とも性質が違う問題を含んでいる。国連の会議からの延長で今回のロシアによる空爆を見れば、アメリカ側が正しければ、何故、対抗しないのかという疑問がでてくる。
手を出せない事情があり、現実にはアメリカはロシアに委ねた感じだろう。
その成果へコメットしなければならない立場に甘んじなければならない事情とはなんだろう。
できる事はロシア介入成果への評価を下げることでロシアの好き勝手させない努力しかない。
ロシアからすれば、アサド政権の維持がシリア安定としているのでISISも反アサド勢力も区別はなく、アメリカの息のかかった反アサド勢力を同時に叩く、本音は先に叩いた方がISISに専念できる。
簡単な方から作戦を実施していきたいの本音だろう。
それでも、批判しかできないアメリカの弱みとは何だろう。それがシリア問題、ISIS問題の本質ではないだろうか。

それにしても、最近の菅官房長官の会見、感情的な発言がばかりなのが気なるな。
インドネシアの時も異常な反応と言える賄賂でも渡していて裏切られたみたいな怒りようにも見える。♬


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