2016年1月4日月曜日

マジック

腑に落ちないのが原油価格の下落が続いている事だ。
下落の原因が新興国の経済停滞による原油消費の減少と言われている。
本当だろうか?
ここ数日の原油価格の動向は把握していない。さほど変わりはないだろう。動きがあれば見逃すはずはない。1バーレル35ドル〜40ドルを超える事はない。今後も長期的に原油価格が上昇する見通しはない。
世界の三大産油国はアメリカ、ロシア、サウジアラビアである。三カ国が抜けた存在だ。
先日、サウジアラビアの財政赤字が記事になった。
原油産出国はすべて原油価格下落の影響は受けているはずである。
アメリカは別格で原油消費国でもあり、シェールガス石油業界の淘汰で収まり国内経済への影響は最低限に抑えている。
ロシアはどうだろう。影響は出ているはずだ。外貨収入が激減しているはずだがニュースでの論評はない。唯一、シリア、IS対策で徹底的に石油関連施設を破壊している。タンクローリーも確実に潰している。
ISから流れた原油はトルコ経由で流失し換金化されたのは周知の事実となり、トルコ大統領の息子の関与が伝わってはいるが、その先が不透明だ。
利害関係から見れば、サウジアラビアの姿勢は不思議としか思えない。国家収入財政のほとんどを原油輸出で賄う国が赤字までして原油価格下落を維持している理由だ。OPECの主要国であり原油価格への価格決定へ大きな影響力を持つ国が黙っている。
時代は以前のOPECの影響力がないにしろ減産調整などの話は単語すら出てこない。
この間、変化があったのは、イラン核合意による経済制裁解除によるイラン原油の市場への参入であり、闇原油市場へのIS原油である。
原油価格の異常な低価格を維持する目的動機が単なる原油市場の縮小で語られるものなのが疑問になる。
闇に流れたIS原油の対策、闇利権なり闇資金、クリーニング?
もしくはイラン原油への投資スピードを落とすのが目的とも思えず、ロシアへ原油売上による外貨流入を止める兵糧攻めであれば、かなり、長期化する。
ロシアにエネルギーを頼っているヨーロッパ諸国にとってロシアエネルギーは切り離せない関係からロシアへの経済制裁を続けるためには原油価格の下落安定は欠かせない。NATOの対ロシア結束条件なのかもしれない。
軍事以外の原油価格の戦いは軍事力以上に力と力の激しいぶつかり合いかもしれない。その勝負の形勢が現れたのちに軍事行動というわかりやすい事になるのか?
今、ウクライナにISが集結しつつあるという報道もあり、どのサイドで紛争を移すのかも大事な戦局になる。
シリアならばロシア優勢であり、ウクライナならアメリカの反攻が始まったとなるのだろうか。
歴史は突然に変わる。
ナチスヒトラーでさえ、最友好国はアメリカであり、最大の支援国でもあった。
そのような中で国内世論は内向き過ぎる。
アメリカの社会文化とも企業文化、起業環境を絶賛するような記事がもてはやされるが彼らに投資するのは旧態以前のアメリカ財閥、グレートファミリーであり、顔の取り替えでしかない。資本主義の最たる現象でしかない。そのシステムで富は集約されていき最投資へ向かうだけの通過点がベンチャービジネスでしかない。

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