2016年1月14日木曜日

やって来る

20160114 雑感

 沖縄タイムスの紙面をめくって、ビックリした。
 米軍基地、普天間や辺野古ではなく、自衛隊の先島への陸自ヘリ部隊配備計画などで紙面が埋められ、風景が変わった感じがした。

突飛だが、自衛隊が復帰に伴い沖縄に配備された時代を思い出した。米軍基地だった基地に米軍と入れ替わる、もしくは同居する形でのスタートから始まる。
ほとんどが南部地域の基地であり、自衛隊が必要な基地はそのまま自衛隊基地として残り、それ以外は順次返還されていく。同時並行して自衛隊の地域への浸透政策(宣撫工作と当時は言っていた〕も精力的に行われた。
離島にも米軍基地はあったが基地返還は沖縄本島より早く行われた。残ったのは米軍射爆場になっている無人島になる。

今回の先島への自衛隊配備は、日本の沖縄復帰事業の完成を意味するように思える。軍事による実行支配を終えた形になる。

沖縄研究は古くから日米双方で行われていて、特に軍事的な研究結果は驚くほど似通っていた。沖縄侵攻作戦は戦前(時代は不明確)に日本が立てた計画とほぼ同じように米軍側沖縄戦で実践した。
米軍の沖縄研究結果に沿って、終戦後の沖縄統治も行われた。
沖縄と言っても、大きく沖縄、奄美、先島に分けられる。もう少し細かくすると与那国が分かれてくる。奄美は現在は鹿児島県になっているが本来は沖縄文化圏であり、琉球王朝支配下の地域でが薩摩侵攻後、緩衝地域的意味合いを持つため現在の感覚では沖縄とするのはなじめなくなってしまっている。
先島は沖縄より日本から離れているため、現在も沖縄となる。しかし、琉球王朝時代は沖縄とは同等の地域ではなく支配下にある地域で虐げられた歴史でしかない。
明治時代に日本政府は中国の清国への割譲を提案したが清国に断われた事実がある。
これらの歴史的な経緯は結論が出た話になるのかは、未だに不確定とも言えかもしれない。
その意味で先島への自衛隊配備は敗戦で途切れた国土確定への実行支配を改めて示すことになる。
戦争中の米軍の沖縄研究に基づく沖縄統治を払しょくし、日本の沖縄確定作業を終えなければ、分断の切り取り線は残ったままになる。

自衛隊の沖縄駐留の最終行程としての先島への陸自配備とも捉えることができる。

日本側の目的とは別に、沖縄における米軍を自衛隊に置き換える意思と目的、利害もそれぞれに持っており、偶然にも形として一致している。日本と中国・アメリカ思惑は違えど米軍が直接対峙する沖縄から引き、グアムまで後退する代わりにフイリッピンへの復活させて、オーストラリア地域に活動を移していくことで中国との緊張を少なくできる。

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