2016年2月14日日曜日

北谷町ダイオキシン問題記事

琉球新報2016年2月14日、地域面の記事、北谷町ダイオキシン問題の防衛局説明会のことがわかりやすく解説されている。
以下に、記事文をそのまま書き出した。

《 北谷町ダイオキシン問題 》

『非公開の説明会批判』 環境団体が検証結果を発表

北谷町上勢頭の米軍嘉手納飛行場の一部返還跡地から環境基準値を超えるダイオキシン類が検出された問題で1月31日、沖縄防衛局は周辺住民と地権者に説明会を開いた。
環境NGOの沖縄・生物多様性市民ネットワーク(沖縄BD)は9日、説明会について検証結果を発表した。

沖縄BDの河村雅美共同代表らは説明会後のブリーフィングに報道陣や町議と同席した。河村氏は「当初は個人の問題として収束を図ろうとしていた防衛局が説明会を開いた。公に議論するべき問題として共通認識が確認された」と意味付けた。

沖縄BDは
①説明会自体が非公開
②1次データが示されていないため説明を受ける側が検証不可能
③防衛局、沖縄県、北谷町の位置付けが不明なため責任の所在があいまい
④説明内容に省略が多い
などを問題点として挙げた。

説明会が非公開だったことが「住民の意向に沿わず、防衛局への不信感を高めた」とし、「町と県は次回は公開で説明するように働きかけるべきだ」と訴えた。

1次データを示さず、ダイオキシン類のみ検出値を伝えたことは「公表が恣意的だと思われても仕方がないのではないか」とした。

沖縄BDによると、説明で省略された点は
①廃棄物発見時に異臭が確認されたこと
②隣の土地で町が廃棄物を確認した翌月に売却したこと
③町が報告されてから防衛局調査までに4年たった経緯
④これまで実施された各調査の経緯
など。

また、説明の前提について、河村氏は「今回の調査は地権者の住宅建設のための調査で、汚染実態の把握を目的としていない。評価や結論として言えることは限られているはずだ」と指摘した。
2地点のみの調査で健康被害や地下水汚染の有無に触れることも問題だとした。
防衛局が示した今後の方針も不十分だという。
近隣で表層土壌(5センチ)のダイオキシン類のみを調査するというが、表層は風や人の移動で影響を受けるため表層のみで安全性は確認できないとした。

防衛局が航空写真や地形図などで行うとする「資料等調査」についても限界を指摘した。
沖縄BDによると、15年に返還されたキャンプ瑞慶覧・西普天間住宅地区の資料等調査で「廃棄物の投棄や埋設に関する情報や埋設を疑う地形変化は確認されなかった」とされた土地から、文化財試掘調査中にドラム缶18本が発見され、環境基準値の3倍の鉛が検出された。
河村共同代表は「住民が問題を考えたり今後の対応を要求したりする際の材料に活用してほしい」と語った。
沖縄BDのブログで検証詳細とブリーフィングの発言・質疑応答全文を読むことができる。

以上、琉球新報、地域面記事転載

沖縄BDのブログ

画像と記事は関係ありません。

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