2016年2月13日土曜日

政治と金

「実弟企業に191万円」12、~14年 儀間氏団体が支出

なんだ~。違法な経理処理か、と目に入る新聞の見出し。しかし、記事を読んでいくと、何か変な記事になっている。
結論から言うと、何ら問題はない。問題があると誤解を与える恐れがあり、法的には問題がないと記事には書いてある。
どのような意図で、これだけ大きな記事を載せる必要のあるのか。
ニュース性はあるのかと記事を読んだ感想だ。

ことの顛末は、儀間氏の弟が資金管理団体の会計責任者であり、弟の印刷会社への出費が問題になっている、いわゆる資金の付け替えが行われたのではないという疑惑が生じるというものだ。
政治の身内が会計責任者であり、印刷の発注を身内の会社にしたことがわかりにくいということである。
この記事の特徴は、弟の存在、会計責任者としての関与を強く印象つけているだけで、違法性の特定には至っていない。経費として支払われた金額の一部が税金の政党交付金から出ていると関連つけているが違法性がなければ、普通のことになる。

政治資金問題に詳しい岩井日本大学教授は、親族の経営する企業への支出について「政治資金規正法には、支出に関する規制は一切ない。法的には問題がないだろうといえる。親族に経費を払うとなると、利益を付け替えていると疑われる可能性はあるが、市場価値より安ければ問題はないだろう」と話した。

今後、さらに問題が出てくれば、話も変わるだろうが、記事の内容と7段抜きの記事の大きさとの違法性の確証のない飛ばし記事というしかない。
記事見出しと記事内容があまりに違う。

儀間氏は「公金が払われていれば問題だが、法定ポスターや法定ハガキなどの印刷はなく、選挙資金内で支払っているので法的な問題はない」と答え、会計責任者は後援会が中心となって決めたとして「弟が責任者になっていることを、そこまで深刻にとらえていなかった。違法ではないが社会通念上はまずいので、指摘を受けてすぐに代えた。配慮が足りなかった部分がある」

儀間氏の言っていることが正しければ、「政治と金」という悪いイメージだけを読者に植え付けることが目的となる記事になる。
儀間氏の政治資金報告書の問題を独自の調査で見つけスクープしたのかと思ったが、琉球新報だけではなく、沖縄タイムスも記事にしている。

重ねて言って、今後、さらに問題が発展し違法性の確証などが出てくれば別だが、記事の時点では、どうも動機が怪しいく思えてくる。
投げ込みリークを新聞社に送り付けたなど、憶測も普通にしてしまう。

宜野湾市長選での経緯や今後の選挙、沖縄県議選、参院選など水面下の駆け引きがあったとみると違う意味で面白い話になる。

選挙イヤーの沖縄、中央の沖縄対策の強化など、選挙の枠組みや主導権争い、保革入り乱れて、仲間ですら信用できない骨肉の争いがあっても普通だ。

有権者の政治とお金に対する異常な拒否反応、感情的ともいえる受け止め方を前提とした報道利用には、読者が利口にならないと、今後の安倍政権、官邸の情報操作の言うなりの行動をとることになるのは避けられない。

これだけ大きく記事になったのだから、注意深く推移を見たほうがいい。


0 件のコメント:

コメントを投稿