琉球新報を見ながら
2015年9月30日
来年の参議院議員選挙においての野党共闘は夢と消えそうだ。
野党第一、第二政党の立ち位置が定まらない。この民主党、維新の党のスケールメリットを生み出せないのは政党規模にあるのだろう。
それが中途半端になり、小さいが上での排除の論理が優先せざるを得ない。
かと言っても決して一枚岩でもない。
穴の開いた沈みゆく舟でしかない。
この塞ぎようにない穴は、やはり、鳩山由紀夫や小沢一郎への強引な追放過程に起因するのでないか。
たしかに鳩山由紀夫元総理の失政は事実だが、その失敗を誘引し利用したのは現主流派であることは間違いない。
統治能力が足りなかった鳩山氏だが、あるべき国家像を持った政治家であるが故の理想主義者であるのに対し排除を繰り返して残った現民主党には各論を争う政治家ばかりが残ってしまって国家を問える政治家、政党の核となる政治家が育たず、彷徨える政治集団となり何も決められず何もできない舵のない政党であることを露呈した。
安保法国会の経緯や国会終了後の野党共闘の協議において明らかになりつつある。
今や民主党は政党目的のない、政党助成金を受け入れるだけの選挙互助会でしかなく、仮に野党共闘が実現しても民主党中心となれば、また、大きな失敗を繰り返すことは間違いない。
先が見えている、こじんまりとした民主党ありきの野党共闘などは考えずに既成政党に囚われずに大胆な野党共闘を模索し、核となる新党を立ち上げことが日本の政党政治の未来につながる。
維新の党代表松野氏が提唱する民主党との対等合併は政党再編への打開策にはならずに民主維新病とも言える裏切りと排除を繰り返し、大局的政治に向かうことはない。
本気で野党再編を狙うなら野党第一党の民主党より先に野党第三、第四政党をまとめていくのが常套手段となる。
天下取りは手順が大事、松野代表の目的が大志あるものならばであるが緊急避難が目的なら民主党に頭を下げるしか方策はなくなる。
国民が望む野党共闘による選挙を実現させるなら現実的に先に動くのは小さな政党から始めた方が世論との波長を合わせやすく、大きなうねりを作り出す可能性が高い。社民党と生活の党から始めるのが自然だ。野党共闘の中心できない役割は決して民主党でなく、民主党ではできない事を冷静に見つめて戦略的に動けば、死に体の民主党はついてくる。
ついてこなければ、民主党は半減させればいい。その覚悟がなければ野党再編など成しえない。
小沢一郎が民主党に引導を渡せばいい。
反アメリカカングローバリズム勢力の結集での国民党を、社民党、生活の党で作り、共産党と選挙協力を模索すれば、民主党は慌てる。
当然、民主党の反発は必至だが逆に分断することもできる。
ヨーロッパのように基本政策の対抗軸を提示しなければ議論にもらならない。
民主党は対抗軸ではなく修正政策しか出せない。
ダイナミズムの消えた日本みたいな民主党ではダメだ。